国際基督教大学高等学校
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1年生は生徒のバックグラウンドに応じたクラス分け1年生の必修科目「数学Ⅰ・A」は、4つのレベルに分けて行います。レベル毎に設定された目標があり、関数や図形の基礎を確実に身につけることを目指すクラスから、たとえば最大公約数や倍数の問題を集合論の枠の中で扱うクラスまで、幅広く用意されています。また、学期ごとにレベルの移動があるので、意欲のある生徒の学習のモチベーションを保つことができます。2年生は希望に応じたコース制2年生必修「数学Ⅱ」は、3つのコースに分けて実施。文系・理数系・SATを用いる進路など、多様な志望にもとづいて選択することができます。本校では数学の定期試験は、90分または110分です。それは、答えを求めるだけではなく、そこに至る過程が大切である、と考えるからです。全クラスで自分の考えを筋道立てて論理的に書くよう指導しています。3年生は進路に応じた選択制3年生では、理数系志望者は「数学Ⅲ」と「理系数学演習」を履修します。文系志望者は「文系数学演習」を選択できます。さらに余裕があれば、特別授業で高校数学の先にある世界にも触れることができます。数学答えを求めるだけでなく、求める過程に重きを置きます。数学は『考える』学問です。『考える』ことの楽しさ、知的な驚きや感動を大切にして、学問としての数学と格闘する姿勢を育てます。週1時間、3年間にわたって行われる「キリスト教概論」の授業では、聖書の内容を捉え、また、内省・対話を通して、私たち人間、この世界、そして神の存在について考えます。また、他教科の授業とも連携し、キリスト教の視点から、多様な問題を多角的に、深く掘り下げ、私たちがどのように向き合うべきかを考えます。キリスト教われわれはどこから来たのか。われわれは何者か。われわれはどこへ行くのか。なぜ生きるのか。どのように生きるのか。ICU高校の精神的な柱であるキリスト教を知る。3年間で学ぶ主なテーマ◆ イエス・キリストの生涯◆ 偽善と心の中の「罪」◆ イエスのたとえ話◆ 十字架の贖罪と救い◆ キリストの復活◆ 創世記と世界の始まり◆ イスラエルの歴史◆ 律法と十戒◆ 終末論◆ 教会とは何か◆ 祈り・洗礼・聖餐◆ キリスト教は他の宗教  をどう考えるか◆ 信じることと疑うこと◆ 本当の愛とは◆ 性のあり方◆ いのちの始まり◆ 科学と信仰◆ 学歴・競争社会◆ 自由と責任◆ 富と貧困◆ 差別と偏見◆ 人間の価値とは◆ 死に向き合う◆ 平和を実現する私たちはなぜ「社会」を学ぶのか?自分のおへそばかり見つめていても自分はわかりません。周囲を見回してこそ自分がわかり、自分が他者に支えられた存在であることにも気づけます。遥かな時空の中で自分はどこに立ち、どこへ歩むか。平和のために粘り強く考え抜き、よりよき世界をめざして行動できる力を養います。異文化体験を持つもの同士で学ぶ「社会科」の授業はICU高校独自です。実際に当事国に住んでいた生徒たちの発言も交えた「地理」や「政経」、また異文化での違った視点を交換しながら進められる「歴史」や「倫理」は、ICU高校ならではの貴重な学びです。「価値観のゆらぎ」を経験しましょう。グローバル社会の課題に取り組むための基礎学習・課題研究を行います。1年生の「世界史A」では、近現代史を通じ今日の国際社会の成り立ちを学びます。2年生の「倫理」では、グループに分かれて生徒自身が選んだ現代社会の諸課題をリサーチし、哲学対話を経てプレゼンテーションを行います。3年生では、進路に応じた受験向けの演習授業も選択できます。京都、奈良をめぐる「歴史教室」も行っています。地歴・公民時間と空間を補助線に、世界中から集まる仲間と共に学びを深めます。自然科学の楽しさを学ぶ〈物理・化学〉物理では、一般的な物理現象を身近な道具を使って実験し、そこからわかる原理・法則について学ぶことで興味と理解を深めます。「自ら実験方法を考えて摩擦力について調べる」などの課題実験に取り組み、検証する楽しさにも触れながら、科学的思考力も磨きます。化学では、身の回りの物質の構造や性質、化学反応と反応が起こるしくみを学習します。さまざまな実験・観察を行いながら授業を展開し、実際に見たり触れたりすることを通して生徒たちの興味・関心を高め、化学現象を理解していきます。自然科学のしくみや雄大さを知る〈生物・地学〉生物では、動植物に実際に触れながら自然のしくみとその大切さを学びます。実験室での動植物の観察や実験はもちろん、広大なキャンパスにある緑豊かな自然を活用し、春には野草を摘んで天ぷらにしたり、秋には木の実を集めて食べたりします。地学では、宇宙に浮かぶ一つの星である地球のことを科学的に学びます。実験や標本の観察で体感しながら、日本の特徴である地震・火山・気候のしくみを知り、防災や環境問題について考え、また宇宙における地球の位置を知ることで地球人としての教養を高めます。約20人の少人数授業で1授業1実験をめざし、実験や観察を通して理論的な考察や自然への理解を深めます。理科多くの種目を経験することで、スポーツの楽しみを見つけられます。1、2年生では、男女別にサッカー、バスケットボール、ソフトボール、陸上競技をはじめとしたさまざまな種目を行います。3年生では、生涯スポーツの観点を踏まえ、水泳、ゴルフ、テニス、バドミントン、卓球などから選択して学びます。16人~30人の少人数で行うため、初めて行う種目にも安心して参加することができます。また、一人ひとりの活動時間が十分に確保でき、思い切り身体を動かすことができます。さまざまな種目の特性に触れ、スポーツの楽しさを感じてください。帰国生と国内生がともに学ぶ「保健」講義やグループワーク、心肺蘇生法の実習などを通して、健康に関する理解を深め、自らの健康を管理していく力を育てます。過ごしてきた国や環境が違えば健康に対する考え方も異なります。「保健」ではレベルには分けずに、クラス全員で学ぶことでそれぞれの経験を共有します。体育科主催の行事もあります。ロードレース、スキー教室などの行事も行っています。保健体育広いグラウンドと大きな体育館で、思い切り身体を動かします。ICU High School_08Learning at ICUHSCheck!

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