「先生になる」とは「その学校の(今出会った生徒の)先生になる」ということです。「抽象的に先生になる」ということではありません。本校の先生は「駒込」と云う「理念体の先生」になっていただく事が大切です。本校の「理念」は「忘己利他=己を忘れて他を利するは慈悲の極みなり」です。この「利他」の「他」とは「生徒」のことです。したがって、本校の先生になるとは「無償の精神で生徒に寄り添える先生」になっていただくことを意味します。本校の「良い先生」の第一条件は「生徒の持つ不安や痛みや悲しみや苦しみにしっかりと寄り添えることのできる先生であるかどうか」なのです。そして、それを体現できる担任のクラスは、生徒が次のように述べるクラスとなっています。「5組は一人ひとりの性格が否定されず個性として認め合えるクラスです。四方八方に飛び出している感じがワタグモの雲に似ていると思います。しかし、いろんな方向に飛び出していても、一つのワタ雲がまと令和2年度ご挨拶 -駒込学園の教育理念と本校における -良い先生の3条件 -Light Up Your World!〜一隅を照らす〜02まって同じ方向に流れるように、5組も5組としてまとまり、一緒のゴールに向かいます。文化祭や体育祭や学習面でも一体感があり、ともに高めあえるクラスです」…生徒同士が切磋琢磨して成長していかれるクラス。学びの成果はその果実としてもたらされます。本校が多くの受験生に支持され人気校であるのは、個性を認め合い「異質の認知」のできる校風が「四季の風」となってその心に届いているからです。 学校は本来「学び」を通して「生きる力」を与える場です。昔からその生きる力のスキルは「読み・書き・そろばん」と言われました。今、ここに「情報活用能力」が加わり「読解力+情報活用能力」がOECDによるPISA型学力観として世界標準化しています。 しかしいつの時代も、子供たちは「苦手な科目」を嫌がります。でも、苦手だからこそ好きにさせなければ授業そのものに「食いついて」きません。ここで必要とされるのが「商品化力」です。「製品」は売れて初めて「商品」になります。初めから商品ではありません。「同じ品物」でも年間1億円売りあげる営業マンと、100万円にも届かない営業マンの違いは、その本人の「商品化力」にかかっているのです。学校も同じです。その先生にかかればGMARCH以上は保証されるという信頼を勝ち得た先生だけが、生徒の信用を得られ、開設した「講座」に生徒が殺到するのです。決して偏差値で生徒を序列化し追い込むことではないのです。授業に乗ってこないのは、それは生徒の問題ではなく、教える先生の側の問題です。学びの目的を、
元のページ ../index.html#2