生徒たちがこれから生きて行く未来を保証するスキルとして与えたとき、瞳の輝いた顔が正面を向いてきます。「人気ナンバーワン」の先生なら1時間目から生徒の顔つきが変わり、飛び込んできます。本校は全生徒による「授業アンケート」を実施していますが、そのトップテンに入る先生達は皆人気ナンバーワンの先生達です。「私学の先生」としての条件は、雨の日も風の日も『この先生について行こう!』と決意させる「人間力」を持った先生です。それを「商品化力」と言うのです。授業力、人柄、生徒理解力、同僚とのコミュニケーション力、それらを合わせた「総合力」のことです。「International Baccalaureate=国際バカロレア」が提起している「全人教育」としての教育プログラムは次のLearner Profileより成り立っています。 Inquirers・Knowledgeable・Thinkers・Communicators・Principled・Open-minded ・Caring・Risk-takers・Balanced・Reflective (探求する人、知識のある人、考える人、コミュニケーションができる人、信念を持つ人、心を開く人、思いやりのある人、挑戦する人、バランスのとれた人、振り返りができる人)「全人教育」を生徒に与えるには、教員自身が全人教育の体現者でなければなりません。「指導の良し悪し」は「どう教えるか」だけでなく,「だれが教えるか」によって大きく変わります。「だれ」とは、教える人間の「全人格・人柄・責任感」を指します。シリコンバレーを立ち上げたビル・ゲイツたちの合言葉がありました。すべての構成員に「The buck stops here.」を徹底させたのです。「自分の請け負った仕事は役職に関係なく自分の責任で処理(終わり)とする」というものでした。この合言葉が「高度情報化時代」の幕を切って落としたのです。教師像 これを『コーポレーションアイデンティティ運動』と呼びました。そして21世紀型の「STEM教育」が開始されたのです。しかし本邦ではこのSTEM教育の導入が欧米に比して10年の遅れをとっています。ようやくこの4月からプログラミング授業が小学校から導入され、日本全国の小中学生にPCもしくはタブレット型端末が無償貸与されスタートすると言う現状です。この遅れを取り戻すのは極めて困難な状況です。指導者が育っていないからです。本校は「埼玉大学STEM教育研究センター」と提携し「プログラミングを含む探求型授業」を中心とした「理系先進コース」を3年前に立ち上げ、この春第一期生を卒業させています。この時大切としているのは、スキル教育だけではなく「全人教育」を基盤に置いて、倫理観の高いICT技術を身につけた生徒を育て上げることです。「古きをたずね新しきを知る」という「温故知新教育」を本校は大切にしています。本校の先生としての条件は、伝統や歴史を大切にしながら「時代に挑戦できる先生」なのです。 以上、本校の先生の三条件を述べてきました。ところで「苦しいときほど友達の価値が分かる」といわれます。今、「コロナ騒ぎ」で大変な新学期のスタートです。しかし本校はPTAと一体となって「危機管理マニュアル」を持って災害時対応をしてきた学園です。生徒達の「身体生命」の「安全・安心」を学園関係者総がか学校長 河合 孝允03りで守り抜いて参ります。苦しいときほど信頼されてこそ私学です。ご意見、ご要望を忌憚なくお寄せいただければ幸いです。しっかりと頑張ってまいります!子供達の明日は未来です!
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